B型肝炎と訴訟問題を考える

はじめまして。 B型肝炎に感染し、これまでとてもつらく、苦しく、悲しい思いをされたことでしょう。ここでは一緒にB型肝炎と訴訟問題について考えていきたいと思います。ここでの知識が、あなたのお役に立ちますように。

ウイルス

B型肝炎ウイルスのワクチンは公費で摂取が可能

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B型肝炎ウイルスのワクチンについては公費にて摂取が可能です。

以下はNHKニュースよりの引用です。

B型肝炎ワクチン 公費接種へ

B型肝炎を予防するワクチンについて厚生労働省は、公費で接種が受けられるよう制度を見直す方針を決めました。

これは15日開かれた厚生労働省の「予防接種・ワクチン分科会」で決まりました。 B型肝炎はウイルスに感染して体内にウイルスを持ち続けるキャリアになると、肝臓がんや肝硬変に進行するおそれがあり、特に乳幼児の頃に感染するとキャリアになりやすいと指摘されています。

分科会では、B型肝炎に感染している15歳未満の子どもは4000人に1人程度と推計されるという、厚生労働省の研究班の調査結果が報告されました。

そのうえで、「日常生活で感染する可能性は低いものの、唾液や汗などの体液から感染する可能性が完全には否定できない」などとして、公費で接種が受けられる定期接種にB型肝炎のワクチンを追加すべきだという意見で一致しました。

これを受け厚生労働省は、早ければ再来年度・平成28年度にもB型肝炎のワクチンを公費で受けられるよう制度を見直す方針です。

ワクチンの接種は1歳までの間に3回行われる見通しで、原則として費用は国と自治体が負担するということです。

B型肝炎ウイルスとワクチン B型肝炎ウイルスに感染すると、一部の人はキャリアと言われるウイルスを体内に持ち続ける状態になり、このうちおよそ10%の人が慢性肝炎を発症、肝硬変や肝臓がんに進行する危険性が高くなります。

特に3歳未満の乳幼児はキャリアになりやすいことが分かっていて対策が重要です。 日本では昭和61年から、キャリアの女性から生まれた赤ちゃんにはB型肝炎のワクチンを接種する対策などが行われ、母子感染は減ってきました。

ところが、その後厚生労働省の研究班が行った実験で、唾液や涙、汗を介しても感染することが分かりました。

乳幼児が感染したケースでは、父親からの感染や保育園など集団生活の中で感染したケースも報告され、すべての赤ちゃんにワクチンを接種する必要性が指摘されていました。

しかし、ワクチンの接種には3回で1万5000円程度の費用がかかります。

B型肝炎に詳しい筑波大学小児科の須磨崎亮教授は「ワクチン接種で30年以上、B型肝炎から身を守れるので、すべての赤ちゃんが無料で接種できるよう国は着実に財源を確保してほしい。ただ定期接種になるまで接種を控えることはせず、今の0歳児などは推奨されているスケジュールに沿って接種してほしい」と話しています。(引用終)


上記における対応はけっして早いものとはいえません。実際、ここに至るまで、集団予防接種によって女性がB型肝炎ウイルスに感染していたものの、当人は無症候性キャリアとして感染に気づくことなく結婚・出産。結果、母子感染を起こしたというケースもあります。

これはつまり、国の集団予防接種によるB型肝炎は一般的に知られていないばかりか、ときには感染している当人すら気づかないというケースも少なくないのです。

当然、これらB型肝炎は周知徹底をしなければなりません。しかし同時にあまりにも国による集団予防接種での感染を社会にアピールすると、今度は偏見や差別が問題となる可能性も否定できないのです。

記事中では母子感染を防ぐ意味を込め、昭和61年よりキャリアである女性(母親)から生まれた子どもには公費でワクチン接種を行ったとあります。しかし、公費によってB型肝炎の予防接種はもっと早めに行うべきでした。

そもそもB型肝炎訴訟は、国による集団予防接種と肝炎との因果を主張した原告に対し、国側は最高裁まで争った事件です。国側が落ち度を認めなかったばかりに対応が後手に回った結果、肝炎による二次被害で苦しんでいる人は今も大勢いることでしょう。

B型肝炎の検査と肝生検について

■B型肝炎ウイルス検査について


B型肝炎ウイルスに感染したかの検査のためには、最初にHBs抗原の血液検査を行います。検査結果としてHBs抗原の陽性反応が出た場合、ウイルスに感染しています。

B型肝炎ウイルスに感染していることがわかったのであれば、次に肝炎の強さや感染力などを調べるためにHBe抗原、HBe抗体を調べます。抗体が陰性の場合、ウイルスの増殖力が強いため、肝炎が重くなる傾向にあります。逆に抗原が陰性で抗体が陽性であれば増殖力はあまり強くありません。ただし、これは必ずしも予想どおりの結果になるわけではなく、肝硬変や肝がんなどを引き起こすこともしばしばあるため注意が必要です。

B型肝炎ウイルスの量を数値化したものにHBVDNAがあります。HBVDNAはB型肝炎ウイルスの遺伝子のことであり、感染者の血液を採取して検査を行います。DNA中に含まれるDNAポリメラーゼやHBVDNAの数値によってウイルスの量が特定できます。ただし、この数値が非常に低いものであっても、大抵の場合、ウイルスが肝臓に潜んでいるため、安心してはいけません。

なお、B型急性肝炎を発症した人はHBs抗体が陽性となります。この場合、以降、B型肝炎ウイルスが体内に入っても抗体によってウイルスが排除されるため、肝炎が発症しません。



■B型肝炎ウイルスと肝機能検査

肝機能検査は急性肝炎もしくは慢性肝炎の発症の有無、発症している場合、その肝炎の状態を調べるための検査です。

肝機能検査は血液検査であり、AST (GOT)/ALT (GPT)の数値を調べます。急性・慢性肝炎であればAST (GOT)/ALT (GPT)は高値を示します。数値が高いと肝炎の症状は悪化しているといえるでしょう。また慢性肝炎の患者の数値が高いまま長期にわたると、慢性肝炎が肝硬変へと進行してきます。

また肝機能検査では血清ビリルビンの値も調べます。肝炎・肝硬変によって肝機能が低下すると黄疸の症状が現れます。血清ビリルビン値はその指標となります。

なおB型肝炎ウイルスに感染して慢性肝炎となった患者の場合、大抵は複数回の急性憎悪を発症しています。その結果、若くして肝硬変になっていることも少なくありません。



■B型肝炎ウイルスと肝生検について

B型肝炎に感染すると慢性肝炎もしくは肝硬変を発症する可能性があります。そのような患者に対して肝炎の進展を調べる必要が生じることが少なくありません。このときに用いられるのが肝生検です。

肝生検は腹腔鏡や腹部の超音波装置を用いて肝臓の組織を採取します。慢性肝炎は程度の軽重に大きな違いがあるため、検査は細密なものとなります。

B型肝炎の基礎知識2

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・B型肝炎ウイルスと潜伏期間について
・肝炎と食事療法
・B型肝炎感染者と日常生活について



■B型肝炎ウイルスと潜伏期間について


B型肝炎ウイルスには潜伏期間があります。母子感染の場合は潜伏期間が長く、感染者が思春期前後に成長し、免疫がウイルスの潜んでいる肝細胞を攻撃することで症状が現れます。これに対して急性肝炎の場合、潜伏期間は概ね一ヶ月~三ヶ月程度です。また、B型肝炎に感染したものの自覚症状を表さないまま、長く潜伏を続けることもあります。




■肝炎と食事療法

従来の知識はもう古い B型肝炎に限らず、肝炎の方は従来高カロリー・高たんぱくが良いといわれてきました。しかし、同じ肝炎といっても症状によって療法もさまざま。単に高カロリー・高たんぱくの食事をすれば、肝炎は良くなるどころか悪化する可能性もあるのです。

肝炎に感染した場合にはまずは必ず最新の知識を仕入れることが大切です。また、病院にいけばお医者さんが肝炎に良い食事を教えてくれるため、これを守ることが必須。


思い込みの食事療法は止めること

肝臓に良いとされている食べ物は昔から幾つかあります。しかし自分の思い込みでそのような食事を過剰に取ることは厳禁。たとえば肝臓だからとレバーばかりを食べれば身体は当然変調をきたします。またウコンのような肝臓の機能を極端に強めるものは、あまりおすすめできません。アルコールやタバコも当然厳禁です。

その上で、一般的に肝臓に良いといわれるものを参考に以下に記載します。

・タンパク質が豊富な食べ物

タンパク質は肝臓の細胞の再生を促す力があります。

肉類(若鶏の胸肉・牛もも肉・豚もも肉)
魚類(マグロの赤み・マイワシ)
鶏卵・牛乳・納豆、豆腐、みそ・じゃがいも

・タウリンが豊富な食べ物

タウリンは肝臓の機能を高めます

シジミ・牡蠣・アサリなどの貝類

・ビタミンBが豊富な食べ物

ビタミンBは糖質の代謝機能に関与します

豚肉・キノコ類

・グルタチオンが豊富な食べ物

グルタチオンは肝臓の機能を改善する働きを持ちます。

ブロッコリ




■B型肝炎感染者と日常生活について

B型肝炎ウイルスの感染者の方は、症状が出ている、出ていないに関わらず、日常生活で守るべきポイントがあります。一番大事なことは以下の2点、

 1)肝臓に負担をかけない生活を心がける
 2)必ず定期検査を受ける

なのです。慢性肝炎など、症状が出ている場合にはいつ肝炎が劇症肝炎・肝硬変などに進行するかわかりません。このため、日常的なケアと定期的な専門の医師の診察は不可欠なのです。

この他、注意点としては

 ・食事
 食事はカロリーやタンパク質など、バランスの取れた食事をすることが大事。食事については、コラム肝炎と食事療法も参考にしてください。

 ・酒類・タバコなど
 アルコールやタバコなどは肝臓に負担をもたらすため、厳禁です。とくにアルコールは肝臓に直接負荷をかけ、状態を悪化させかねません。アルコールは必ず避けるようにしましょう。

 ・薬
 薬(漢方薬含)は肝臓に負荷をかけます。ちょっとした風邪だからといって市販の風邪薬などを飲んだことで肝臓の状態が悪化する可能性もあるのです。体調が悪いときは自分で判断せず、必ずかかりつけ医に相談するようにしましょう。

 ・サプリメント
 サプリメントも薬と同様です。コンビニや薬局のサプリメント、ビタミンなどの特殊な栄養素を含んだジュースなどもあまりおすすめできません。どうしてもというときを除き、なるべく摂取しないほうが望ましいといえます。


肝臓は日常生活のダメージを直接被りやすい臓器です。このため、ストレスや不規則な生活などもなるべく回避し、規則正しい生活を送りながら定期的な検査を受けることをおすすめします。