不思議、みなさんご存知のとおり、言葉では言い表せないものを示す言葉です。

少し不思議な話をしましょう。

ご自分のてのひらを見てください。
てのひらを拡大すると、皮膚の一部が見えますね。
皮膚を拡大すれば細胞の集まりになります。

細胞は分子でできています。
もっと拡大すると原子になります。

ここまではみなさんご存知だと思います。
おもしろいのはここからです。

原子は原子核の周囲に電子が3つ回っています。
原子核を手のひらくらいの大きさとすると、電子は髪の毛くらいの太さで東京23区ほどの空間をぐるぐると回っているのだそうです。

わたしたちの身体は実はこんなにもスカスカ。
なのにそれが集まると分子になり、細胞になり、皮膚になったり、血管になったりします。

わたしたちの身体を原子くらいまで小さくすれば、世界はグラデーションがかかった密度の濃淡にしか見えないでしょう。あなたも、わたしも、机も、椅子も、空も、海も、密度の濃い薄いの差でしかないはずです。

それにも関わらず、わたしたちは今ここに意識を持って、みんなが大騒ぎ。
実に不思議なことだと思いませんか。

わたしたちが今ここに生きていることも「不思議」
すべてが原子のグラデーションの濃淡にすぎないことも「不思議」

あなたが過去、肝炎で苦しい思いをしてきたことも「不思議」

そんな過去の自分を救うべく、宇宙開闢のはるか昔から今、この瞬間、肝炎訴訟を行う決意をするのも「不思議」であり、訴訟をしないこともまた「不思議」なのです。

そしてそれぞれの決定によって未来が無限に変化してゆくことも、また「不思議」なのです。

不思議です。世界は本当に不思議なものなのです。