母子感染でB型肝炎訴訟を考えている方は、母親の感染経路について考慮する必要もあります。

とくに見落としがちなのは訴訟を考えている方が母子感染の「子ども」に該当する方。子どもの視点から見て、母親はB型肝炎に感染しているものの、よく調べてみると、母親の感染の原因が国による集団予防接種ではなかったということもあります。

これはたとえば母親の兄弟姉妹が何らかの原因(集団予防接種含む)でB型肝炎に感染し、その結果として母親、子どもの順番にB型肝炎に感染してしまったというケースなどが考えられるでしょう。

また、父親がB型肝炎に感染し、その後、父親経由で母親、出産を経て子どもにも感染したという経路もあるはずです。

実際のところ、これらを厳密に調べてゆくのはなかなか難しいもの。とくに弁護士に相談をせず、自分で手探りで経路を調べることは不可能に近いといえます。ましてや母親がすでに逝去しているのであれば、ますますそれは難しいはずです。

現実的な観点からすれば、国側は一定の基準をきちんと満たせば、B型肝炎の感染を認める可能性もあります。このため、母子感染でB型肝炎に感染しているものの、感染経路についてよくわからないというのであれば、まずは弁護士に相談をしてみることです。