B型肝炎訴訟でよくある疑問の一つとして「医者にB型肝炎ですねと軽くいわれた。そんなに大変なのだろうか」というものがあります。

深刻ないいかたをするのも良くありませんが、B型肝炎は風邪とは違います。大したこともないように軽くいうのは人の命を預かる医者としては、少々無責任な印象を受けます。

無症候性キャリアの方の場合、概ね9割程度は肝疾患を発症しないまま人生を送ることができます。この確率を高いか低いか判断するのはおまかせしますが、10人に一人と考えればあまり楽観できないものだと思います。

というのは、たとえば肝臓が元気な十代・二十代はともかく、三十代も後半から四十代になって体力が衰えてきたころ、突然、急性肝炎になる可能性も十二分にあるからです。

三十代後半から四十代といえば、人生も働き盛り。そのとき、にわかに体調を崩してしまえば、これは大きな問題になりかねません。

これはお金の問題にしてもそうです。たとえば急性肝炎が発症した場合、本当にざっくりですがだいたい1週間から2週間程度の入院で10万円弱、他にいろいろな費用がかさめば20万円くらいかかる可能性が大きいでしょう。

日常生活を送る中で、突然、10万円・20万円という費用が出る。しかも肝臓が傷んでいる。これは後の人生に悪影響を及ぼしかねません。

母子感染でまだ若い方の中には「B型肝炎ウイルスにかかっていて、無症候性キャリアだけど別に生活に問題ないし、だいじょうぶ」と思っている人がごくまれにいるようです。

しかし、自分自身はもちろん、ご家族の将来も勘案すれば訴訟を行うことが間違いなく正しい道のりであることはわかるはず。

先に訴訟を行っておけば、定期的な検査費用も無料になりますし、いざ肝疾患が発症してもその分の費用は国に請求することができます。

無症候性キャリアでも、なるべくB型肝炎訴訟は行っておくようにいたしましょう。