■ジェノタイプAeによるB型肝炎は検査時に判明する


B型肝炎に感染しているからといって、誰もが誰も、自分がどのような経路で感染したのかわかるわけではありません。たとえばごく一般的な普通の生活をしているにも関わらず、ある日突然具合が悪くなり、病院に搬送されたところ肝炎が発覚したという人もたくさんいます。

B型肝炎訴訟とは、国の集団予防接種か、もしくはそれが原因での母子感染・父子感染の方への和解訴訟です。しかし、ご自身の感染原因がよくわからないという方も相当数いるのが実情です。

このような方は急性肝炎と慢性肝炎を勘違いしていたりすることが往々にしてあります。集団予防接種や母子感染が原因でのB型肝炎感染者の方は、出生直後や小児期にB型肝炎ウイルスに感染したため、体内に免疫ができておらず、肝臓と免疫が共存する関係になっています。

対して成人後に肝炎ウイルスに感染した方は、肝炎ウイルスが肝臓を侵食しようとした場合、免疫が働くために一時的に体調が悪化します。いわゆる急性肝炎です。ただ、免疫がしっかりと働いた結果、一時的に具合が悪くなっても、後日体内からウイルスは完全に排除されるため、以降はウイルスが原因で肝臓が悪化する可能性は非常に低いものとなります。

ただし、上記以外に平成8年以降に確認されたジェノタイプAeと呼ばれる肝炎ウイルスの場合、成人後にウイルスに感染しても免疫がしっかりと機能しない可能性があることが確認されました。ジェノタイプAeのウイルスに感染すると、概ね1割前後の感染者がその後、持続感染することが確認されています。いわゆる慢性肝炎となってしまうのです。

このジェノタイプAeによる感染は、国による集団予防接種や母子感染で肝炎ウイルスに感染した方とは時期的に合致しません。このため、もしご自身のウイルスの感染経路がいまいち判断できない場合にはまずは肝炎検査を受けることをおすすめします。これにより、ご自身の数値・症状はもとより、ウイルスのジェノタイプも判断することが可能となります。




■B型肝炎で抗体ワクチンを打つべきか否かの問題は


B型肝炎ウイルスの感染者の方や、その関係者の方の中には「抗体のワクチンを打った方が良いか」という悩みを抱えている人がいます。

直接的に訴訟に関係はしなくても、B型肝炎関連でこういう質問も実はとても大切な事です。

上記のようなワクチン関連についてご質問される方は、感染者ご本人よりも、ご家族、ご友人や恋人などが多い印象を受けます。そして結論から述べると「必ずワクチンは摂取すべきである」というものになります。

一口でB型肝炎といっても、その感染経路はさまざまです。正直申し上げますが、国からの集団予防接種やそれに伴う母子感染で肝炎ウイルスに感染した方は、非常に人間としてまともです。常識をわきまえたごくごく普通の日本人だという印象があります。

しかし、お話を伺っていて漠然と、海外での性交渉か、違法な内容で注射器を使いまわした結果、肝炎にかかったとおぼしき方々は同じ人種だと思えない有様です。

中でもひどいのは、自分が肝炎に感染していることを知りながら「大したことじゃない」と放置を決め込んで、パートナーに感染させても平気でいる人です。とくに海外での性交渉で肝炎に感染した若い男性などにそのような態度が目立ちます。

正直和解訴訟とは全然関係のない内容ですが、そういう方をパートナーに持つ女性の方には「自分はワクチンを摂取した方が良いのか」という悩みを持つ人もいるようですが、結論から言えば、今後ともその相手と関わるつもりならば、必ずワクチンを打つようにすべきです。

しかしそうは言っても、お金がかかるからということで自分に都合良く考えがちなものが人間でもあります。ただ、B型肝炎ウイルスに感染するのは、税金の滞納だの、車の駐車違反だのといった程度の話とはまったく異なります。そういうリスクをわかったら問答無用で抗体ワクチンは打つべきです。

くれぐれもその点だけは頭に入れておきましょう。