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・B型肝炎感染者の方は、会社や仕事でも不安を抱える
・B型肝炎の捉え方はさまざまだけれど



■B型肝炎感染者の方は、会社や仕事でも不安を抱える

B型肝炎の感染が判明したことで、会社勤めについて大きな不安を抱く方も少なくないようです。

会社というのは営利のみを考えています。このため、社員の中にB型肝炎の感染者がいると判明した場合、法律的には不当であっても、内々で圧力をかけて社員をクビにしたり、自主的に退職に追い込むようなブラック企業も実際にはたくさん存在するでしょう。

またそれに加えて、感染者の方ご自身の不安もあります。同僚や取引先と会話をすることでつばが飛んだら相手に迷惑がかかってしまうのではないか。カッターナイフだの、ホチキスの針だので指を切ってしまい、そのせいで周囲を感染させてしまうのではないかなど色々と心配事が重なるようです。

よくあるご相談としては健康診断が挙げられます。これでB型肝炎が発覚してしまうのではないかという危ぐです。また、肝炎が進行して肝がんなどにかかり、手術が必要となったとき、会社に診断書を見せなければいけなくなった際、B型肝炎の事実が会社に知られてしまうことを心配している方もおられることでしょう。

このような場合にはまずはかかりつけの病院で相談することが大切です。



■B型肝炎の捉え方はさまざまだけれど


B型肝炎の感染者の方、とくに母子感染の方の場合、時代的な背景もあるために、ウイルスや肝炎の捉え方が人によって本当に違います。

ある高齢の女性は、娘さんともども母子感染であるにも関わらず「大した病気じゃないし、先が長いわけでもないからいちいち訴訟なんてめんどうなことしたくない」と言って、検査に対してひどく消極的でした。このため、娘さんの方も困っていました。

はために見ると「なんて一方的で身勝手な母親だ」と思う人もいるかもしれません。でもこれにも理由があります。かなり昔に肝炎と診断された方の中には、医師からひどく軽い調子で「慢性肝炎ですね。薬を飲んで下さい」といわれるだけの人も結構たくさんいたようです。また母子感染の場合でも、医師が軽く「母子感染ですが、発症しないように予防をしてください」だけ軽く伝えられ、ことの重さがさっぱり理解できていない感染者の母親がたくさんいる印象もあります。

・周囲への思いやりが不可欠

これとは逆のケースもあります。B型肝炎について自分で思い込みを重ねてしまっている方の中には「B型肝炎というのはね。もう二度と助からない病気なんだ。人聞きもすごく悪いし、なるべくこんなことは知られたくない」と言うような内容をずっと繰り返しているような人もいます。

肝炎はそれぞれの人生観に大きく左右されます。中には母子感染で生まれた男性で「こんなの気にするほどのことじゃないんだよ」と言い張ったものの、パートナーの女性の方が怖くなってしまい、病院に「どうしたらいいでしょう」と相談したというケースもあります。

上記の男性などは問題外で、自分の病気に対してあまりにも無頓着すぎます。肝炎そのものは周囲の人が予防接種を受ければ心配することはありません。でも、予防接種を受けずにパートナーと肉体関係を一方的に持ちたがるというのは論外です。万一何の予防接種も受けず、しかも自分の病気を知って相手に感染させたのであれば、最悪のケースでは告訴される可能性すらあります。

・信頼できる医師と法律に則る

では、何が正しいのか。肝炎をどう捉えるべきなのか。これについて断言できることはただ一つ。信頼できる医師のアドバイスや法律に適正にのっとることです。それをやらずに自分の都合を優先させて「めんどうだから」とか「そっとしておいて欲しいから」とか「大した病気じゃないから」と決めつけてしまえば、後に感染者ご自身はもちろん、周囲に深甚な被害を生じさせた場合、取り返しがつかないことにもなりかねません。

加えてB型肝炎訴訟については国が補償をすると明確に述べています。自分のためにもみんなのためにも、必ず検査を受け、肝炎訴訟を行うことを強くおすすめいたします。