music_singer_woman


・肝炎を軽く伝える医師に要注意
・B型肝炎の著名人と書籍


■肝炎を軽く伝える医師に要注意


医師の中には母子感染、もしくは無症候性キャリアの方に対して「B肝ですね」というように軽く一言で伝えておしまいにしてしまう人がいます。

私たちは医師ではありません。「B肝です」などとさらりといわれても、何のことだかわかる人などほとんどいないでしょう。実際、自分がキャリアであることを知らなかった母親が出産時、「子どもはB肝キャリアになります」といったことを医師に軽く一言でいわれたものの、出産時のてんやわんやの騒ぎの中で母親は「ああそうなんだ」と、あまり重く受け止めず、後々になって大変なことだったと気づくケースもあるのです。

このような事態に対してたとえば感染者や母子感染の母親が強く抗議をしたとしても、医師は「自分はきちんと伝えました」の一点張りになってしまうことも予想されます。


■健康診断での医師の自発的な説明はあてにしない

学校や会社の健康診断、また出産や検診など、何らかの診断の際に「肝炎」と伝えられることがあります。そのときには「肝炎ってなんですか」としっかりと説明をお願いすること。

肝炎についてあまり詳しくない医師であれば、うやむやなことをいってくることもあります。そのときには大きな病院への紹介状を書いてもらいましょう。また、肝臓専門の病院へ行って、適切な治療を受けることも不可欠です。

また集団予防接種によるB型肝炎であると診断されたのであれば、B型肝炎訴訟についても考えてみることは不可欠です。




■B型肝炎の著名人と書籍


B型肝炎に感染した有名人といえば、多くの方は石川ひとみさんを思い浮かべられることでしょう。

石川ひとみさんは1978年に歌手としてデビューしました。多くのテレビ番組に出演しつつ、代表作の「まちぶせ」で人気を博し、紅白歌合戦にも出場したのです。

しかしながら1987年、突如としてB型慢性肝炎を発症。一年間の療養を経たものの、その後、所属事務所から突然解雇されたり、また多くの偏見の目にさらされたりと苦しい時期を過ごされたようです。

著書の『いっしょに泳ごうよ―愛が支えたB型肝炎克服記』ではB型肝炎ウイルスによる慢性肝炎の発症と、芸能生活との板挟みにある苦しみ、周囲の心ない差別の声、プール利用や握手の拒否など、肝炎との戦いとその乗り越えに至るまでの日々を綴っておられます。

B型肝炎は一人で抱え込むものではありません。石川ひとみさんがこのような素晴らしい本を書かれたのも、ご本人の人格の高潔さはもちろん、彼女の周りの人々が心から彼女を励まし、応援したことも一因としてあるはずです。

肝炎に感染することで、多くの人々から自分がいかに支えられ、助けられているかを再確認し、周囲の人々に感謝することができる絶好の機会でもあります。

ご興味のある方はぜひ石川ひとみさんの著書を拝読することをお勧めします。